• 脂がのって鮮度抜群!
    『すだちぶり』食べてみた

    ―【東京都大田区】江戸旭

    皆さんこんにちは!たびふく事務局のようようです!

    寒い季節が続きますね。長野県にある本社ではなんと1mの積雪が、、、

    一晩でこんなに…

    また都内でも積雪があったりと、全国的に寒空が広がっています。足元と体調に気を付けてお過ごしください!

    今回もおうちご飯を充実させる、たびふくの「美味しいもの」をご紹介します!

    実食シーンを早く見たい方はこちらへ!

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    ❚ 江戸旭でお取り寄せ

    今回商品をお取り寄せする江戸旭さんは、東京都中央卸売市場大田市場を拠点に、日本各地から集まった貴重な水産物を仲卸の目利きをもってお届けしている店舗です。

    中でも、四国徳島の美味しい天然魚や連携している養殖場から魚を買い付け、加工販売しているとのこと。鳴門海峡と海に囲まれた徳島県は漁業も盛んで、美味しい海の幸が豊富にあるそうです。

    店舗を見ると、カンパチや天然の鳴門鯛に加え、「魚がし仕込み」と呼ばれる加工商品や、調味料など、多くの商品が並んでおります。

    すだちぶり 3パック
    税込4,050円

    お買い物

    天然鳴門鯛 セット
    税込4,050円

    お買い物

    そんな中、ひときわ目を引く商品がこのすだちぶり!

    徳島県産ブランドぶり「すだちぶり」3パック:税込価格: 4,050 円

    ※ぶりの相場高騰により、3/1から価格が変更となりました。

    こちらのブリは、なんとすだちを与えて育てられたそうです!
    いったいどんな味がするのでしょうか…ワクワクしながら商品をカートに入れ、商品の到着を待ちます!

    ❚ 商品の到着

    商品が届きました!

    発泡スチロールに「江戸旭」のシールが貼られています!

    蓋の上にはたびふくシールも!

    開封するとパンフレットとカード、調理方法が書かれた紙が入っていました。

    パンフレットと調理法。そしてポストカードです

    そして今回注文した商品は…こちらの2商品です!

    徳島県産ブランドぶり「すだちぶり」3パック

    ■天然「鳴門鯛三昧」詰め合わせ

    天然「鳴門鯛三昧」詰め合わせセットには、皮を引いた鯛片身2枚「スキンレスフィレー」が2パックと、鱗とはらわたが取られた「まるごと鯛」が2尾入っております。

    大迫力です

    すだちブリはお刺身に、鳴門鯛は「丸ごと」を活かしたあの料理を作っていきます!

    徳島県産ブランドぶり「すだちぶり」

    刺身を切るときには半解凍の状態が切りやすいので、溶かし過ぎないよう注意します。

    まずは流水で解凍していきます。

    鯛も同様に流水解凍しておきます。

    流水だと30分程で解凍は完了しますが、セミドレス鯛は分厚く解凍まで時間がかかるので要注意!
    こちらは調理前日の夜に冷蔵庫に入れておくと、ちょうどよく解凍できていました。

    解凍済みのものがこちら

    今回注文したすだちブリは徳島県で生産高全国一の「すだち」を使って、養殖された「鰤(ぶり)」です!

    すだちの一大産地である徳島県では、栽培された多くのすだちから果汁だけが加工品として使われ、果皮は捨てられていました。その果皮を有効活用して養殖ぶりの配合飼料を開発し、1年半の試行錯誤を繰り返し完成したのが「すだちぶり」とのこと!

    断面は見るからに脂ののってそうな、つやと白さ・・・

    匂いを嗅いでみても、すだちの香りはしないですね。
    実際に食べると柑橘の風味がしたりするのでしょうか?

    半解凍状態のすだちブリ。

    表面は溶けていますが、中心部分は凍っているような感触です。

    すだちとツーショット。いやスリーショット?

    すだちについて調べたところ、なんと日本で流通しているすだちは99%が徳島県産という驚きの事実が!

    スーパーで手に取ったこれも徳島県産

    また、他にも緑色の柑橘にはライムやかぼすなどがありますが、これらは見た目こそ似ているものの、すべて異なる品種だそうです。

    すだちの果実は小さくて、すっきりとした香りが特徴とのこと。

    普段あまり意識していませんでしたが、このあたりもいつか食べ比べてみたいですね。

    ■調理方法

    それではさっそく刺身を作っていきましょう!

    今日、この日のために新調した出刃包丁の切れ味はいかほどか…

    すすす、、、
    ぱたり

    気持ちよく切れていきます。

    半解凍のおかげで身が崩れることなく、しっかりとカットできます!

    刺身を切るときにはのこぎりのように前後はさせず、根元から刃先までを使い、1回で切り終わるようにするときれいにカットすることができます!

    なので普段使っている三徳包丁やこの出刃包丁よりも、刺身包丁のように刃先が細く、長い包丁の方が刺身のカットには向いているのです。

    出刃包丁活躍のシーンはまた後程、、、!

    今回は普段のお刺身よりも分厚く切ってみます。贅沢!

    すだちも半分に切って

    つまと合わせて盛り付ければ完成です!

    すだちぶりのお刺身

    厚切りで贅沢な刺身!この1皿に1パック分を全て盛り付けました!

    アップで見ると、きめ細かなさしが入っていることがわかります。

    分厚く切ったので

    たっぷりと醤油をつけて… 頂きます。

    こ、これは、、、口に入れた瞬間広がる、上品な脂のうま味、、、

    噛んでいると次第に甘味も感じられて、とっても美味しいです!

    一番驚いたのは臭みが全くないこと!

    ぶりには特有の生臭さがあって、それが苦手という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

    私はむしろ、その風味がブリらしさでしょう!と思って、今まで好んで食べていたのですが認識を変えられてしまいました。

    鮮度の良さ、ブリの風味を確認すべく、塩でも食べてみます。

    塩で食べても生臭さは一切感じられません。甘味と確かに感じるブリの風味。

    食べる前に想像していた柑橘系の風味は感じられませんでしたが、すだちにはブリの生臭さを抑える効果があるようです。
    本来捨てられてしまう果皮を使用して、美味しいブリを育てる。一石二鳥ですね!

    せっかくなのでスーパーで買ってきた普通のブリのお刺身と比較してみましょう!

    いつもお世話になってます

    食べ比べや飲み比べって楽しいですよね。

    細かな違いを感じられたり、それぞれの良さを再確認できたり、、、

    左がスーパー、右がすだちぶり

    ただ、今回ばかりはスーパーのブリに申し訳なくなってしまいました。

    スーパーのブリは口に入れた瞬間に生臭さが感じられ、ぐにゅっとした食感が印象に残りました。

    そして食べた後にも口の中に生臭さが残っているような感じがします。

    今まで美味しく食べていたのに、すだちぶりと比べるとこんなに違いを感じることが驚きです。

    食べたときの弾力、脂のうま味と甘さ、そして臭みの無さ。

    どこを比べてもすだちぶりの圧勝です。

    今までのぶりには戻れないかもしれない

    すだちぶりの美味しさと、普通のブリとの違いも堪能したところで、アレンジをしていきましょう!

    ■贅沢すだちぶり丼

    もう1パック開封して、先ほどよりも薄くカットします。

    お茶碗に白米を盛って、その上に刺身を敷き詰め、

    刻んだ大葉とウズラの卵の黄身をのせて、すだちぶり丼の完成です!

    重なった刺身がまるでお花のよう。
    横からみても輝く脂

    醤油をぐるっと一周かけて、頂きます!

    ブリのうま味と醤油が絶妙に絡んで、どんどんご飯が進みます。 大葉のさっぱりとした風味がいいアクセントになって、いくらでも食べられますね!

    と、食べ進めたところでいつもの急須が…

    今回もこのお時間がやってまいりました。毎回恒例の味変タイムです!

    久世福の万能だしをかけていきます。
    ブリ茶漬けに早変わり!

    表面に火が通ってうっすらと白みがかっているのがわかりますでしょうか?

    これもまた美味しい!

    少し火が通ったブリはまた違う食感で、先ほどよりもあっさりと食べられます。
    ブリからこぼれた脂は出汁に溶け込んで、ご飯と絡み、最強のお茶漬けが完成しました。

    大満足の1品です!

    他にもお寿司を作ったり、薄―く切ってブリしゃぶにしたり、照り焼きにしたりと様々なアレンジ方法があります。

    3パック入っているので、ぜひいろんな食べ方をお試しください。

    すだちブリは今までのブリのイメージを覆す、大変美味しいお魚でした!

    ❚天然「鳴門鯛三昧」詰め合わせ

    徳島県の魚といえば「鳴門鯛」と呼ばれるほど、実は有名なお魚です。

    鳴門海峡の激しい渦潮に揉まれて育った天然のタイは、身の締まりとぎゅっとした旨味が特徴とのこと!

    今回注文したセットには加熱用のセミドレス鯛と、お刺身でも食べられる切り身がそれぞれ2パックずつ入っております。

    天然「鳴門鯛三昧」詰め合わせ:税込価格: 4,050 円

    ところで皆さん、鯛が丸ごと2匹と聞いて身構えていませんか?
    お魚を家で捌くのは技術や労力もいりますし、大変ですよね、、、

    ですがご安心ください!この鯛はなんと、鱗と内臓がとってあります! しかも1品目は魚をさばくのが初めての人でも、絶対に失敗しない料理をご紹介します!

    ■鳴門鯛の丸ごと煮付

    まずは袋から取り出します。

    澄んだ目でこちらを見ている、、、 鮮度のよい証拠ですね。

    先ほど紹介したように、この鯛は鱗と内臓、エラがすべて取ってあります。
    「セミドレス」と呼ばれたりもします。

    鱗なし!
    エラなし!

    捌くうえで手間になる作業が省けるのは本当にありがたいですね!

    魚の他にご用意するのはこちらの調味料。分量通りにはかり、ボウルに入れておきます。

    ~分量~
    砂糖 大さじ2
    しょうゆ 100ml
    酒 100ml
    みりん 100ml
    水 300ml

    それではここから鯛を仕込んでいきます。

    まずは切れ込みを入れます。

    このように十字に切れ込みを入れます。

    反対側も同じように、鯛を裏返してバツ印を入れます。

    これで仕込みは完了です!(笑)
    鱗も内蔵も無いので、本当に簡単に準備が整います。これは失敗しようがないですね。

    あとはこのまま煮込むだけ!先ほど量った調味料と輪切りにした生姜を入れて沸騰させます。

    沸いたら鯛を投入!

    鍋やフライパンの大きさによっては、身が付かるように少し水を足してください。

    後は落し蓋をして30分程煮込むだけです。

    ~30分後~

    美味しそう!

    お皿に盛り付けて完成です!

    ■鯛の煮付まるごと食べてみた

    見てください!この迫力!

    鯛の煮付定食  ¥○,○○○

    お店で食べたら一体いくらになるのでしょうか…!温かいうちにいただきます!

    身は淡白ながらも鯛のうま味がギュッと詰まっていてとても美味しいです。

    ご飯にものせてぱくり。

    皮目はしっかりと味が染みていて、甘めのたれが鯛とご飯に絡んで最高ですね。

    ところで、本日はなんと地元テレビ局の方が取材に来ておりました!

    緊張で箸を持つ手も震えてました!(笑)

    今回のように大皿に1匹丸ごとの煮付を盛るのも大迫力で豪華なのですが、最初に切り分けてから煮込めば3~4人前の煮付が出来上がります。 とっても簡単に作れるので、シーンに応じてぜひ使い分けてみてください!

    ■鳴門鯛、捌いてみた

    それでは鳴門鯛を~

    さばいていく!

    \デン デン♪/

    ・・・ということで、せっかくの丸ごと1匹なので3枚卸にチャレンジします!

    料理シーンに飛びたい方はこちらからジャンプ!

    準備万端

    まずは胸ひれの下に切れ込みを入れます。

    普通に捌くときはここで頭を切り落としてしまうのですが、

    今回は頭が付いたままおろすので、切れ込みまでです。

    次に背中側と腹側に切れ込みを入れます。

    初めは薄く、皮1枚を切るイメージで!

    切れ込みが入れ終わったら、腹側から骨に沿って身をはがしていくように、 少しずつ深く刃を進めて、中骨まで切り進めます。

    身をめくって確認しながら

    背中側も同様に切ります。

    これで中骨以外の身がはがれた状態になります。

    腹骨を切って、中骨から身をはがします!

    これで2枚卸の完成です。

    裏面も同様に捌いて頭付きの3枚卸の完成です!

    少し身に切れ込みが入ってしまいましたが、今までで一番うまくさばくことができました。

    今回のために家で練習をしたのですが、どうしてもうまくいかず、
    すがる思いで出刃包丁を買ったところ、すいすいと捌くことができました。

    ありがとう出刃包丁!

    セミドレスの鯛は加熱用ですので、捌いた身は塩焼きにしたり、鯛めしを作ったりと活用できます。

    そして身以外の頭や中骨は手ごろな大きさに切って、ネギと味噌と一緒に鍋で煮るだけで、

    簡単に美味しいあら汁が完成します! なのでさばいたときに出た「あら」は絶対に捨てないでくださいね。

    ちなみに今回は別の用途で使っていきますよ…!

    ■スキンレスフィレー

    こちらは同じセットに入っているスキンレスフィレーと呼ばれる切り身です。

    スキンレスフィレーとは皮を引いた片身のことで、骨と皮を除去された状態で入っているので、そのままカットするだけでお刺身としてお召し上がりいただけます!

    肉厚で弾力があり、透き通る美しさです!
    カットしていきましょう。

    ブリと比べて少し切りづらく、苦戦してしまいました。

    後程調べたところ、タイのように身が薄い魚は左側からそぎ切りをすると綺麗に切れるそうです!

    刺身を切りそろえたところで、登場するのはこちら!

    ででん!

    既にお皿の上に鎮座しています。

    ここまで来たらもうお分かりですね。今回は鯛の姿造りを作っていきます!

    ■鳴門鯛の姿造り

    先ほど捌いた鯛の頭は酢につけて軽く消毒した後、大根と竹串で固定をしました。 こちらをベースにつまを盛り、

    大葉を乗せて、

    先ほど切った刺身を乗せて完成です!

    圧巻の出来栄えですね!

    盛り付けは撮影スタッフの全員で知恵を絞って行いました。

    おかげで初めて作ったとは思えないほど立派な姿造りが完成してしまいました。

    花のように盛り付けた刺身も美味しそう!

    一つの作品として飾っておきたいところですが、そうもいっていられないので箸を進めます!

    まずは通常の刺身から!鮮度抜群でプリップリの食感です!

    ブリと比べるとさっぱりとした味わいですが、それでも噛むごとに甘味が広がってとても美味しいです!

    お刺身はスタッフ全員で美味しくいただきました。

    大満足の鳴門鯛、ごちそうさまでした!

    ❚ まとめ

    今回の食べてみたは、すだちブリに鳴門鯛にとお魚尽くしでしたが、

    どちらも普段食べている魚とは一味も二味も違うおいしさを味わうことができました。

    江戸旭さんでは紹介した商品以外にも、「海の桜勘」と呼ばれるカンパチや、料理人の経験を生かして作った「魚がし仕込み」という加工品など様々な商品を出品されています。

    カンパチ「海の桜勘」

    送料込みのお得なお試しセットもあります。

    1匹丸ごとさばくもよし、お手軽に味わうも良しの江戸旭さんの商品をぜひ一度購入してみてはいかがでしょうか?


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      蒸風呂松葉蟹はこちら ―【島根県松江市】島根Fラボ 今月の食べてみた 島根Fラボ 皆さん、こんにちは。たびふくスタッフのきたりほです。 皆さんは、カニを買って失敗した経験はありますか?お祝い事にぴったりのカニだからこそ、ハズレは引きたくないし、美味しいものを選びたいですよね。今回は、「赤い宝石」とも言われる、極上の松葉蟹をご紹介したいと思います。 レポートの目次 島根Fラボさんからお取り寄せ 注文品が到着 観察してみた 食べてみた 蒸風呂松葉蟹 カニの剥き方 まずはそのまま カニ味噌 なま松葉蟹 お刺身 しゃぶしゃぶ カニ味噌 カニまうんてん まとめ お買い物はこちら ▶ 島根Fラボさんからお取り寄せ 今回お取り寄せするのは、島根県松江市にある「島根Fラボ」さん! 「島根Fラボ」とは、「Shimane fish and food laboratory」の略で、島根県の魚介類×地場産品から生まれる、新しい美味しさの発見と発信を目指している生産者さまです。こんなに近くに海があるなんて!とっても羨ましいですね~! こちらのお店には、誰よりも島根県を愛し、島根県を発信し続けるハートの「熱~~~~~い」社長さまがいらっしゃいます! ▲島根Fラボ 田中真一さん 田中社長は、ただ魚を売るのではでなく、島根の財産ともいうべき「漁業」の価値を高め、雇用の増進、若者のUターンなど、地域の活性化にも力を入れているそう。漁業が盛んな島根県松江市は、高級なのどぐろやアワビ、岩牡蠣など、豊富な魚介類を味わうことができますが、その中でも、今の時期に食べていただきたいものが、隠岐の島近海で獲れる極上の「松葉蟹」なのです。 松葉蟹はズワイガニの一種で、11月~3月にかけて、隠岐の島近海で捕獲・水揚げされたものを言うそう。(※天然物のため、価格が値上げになる可能性もございます。数量に限りもありますので、お早めにお求めください。) それでは早速注文していきます。ぽちっとな! 蒸風呂 松葉蟹税込9,200円 お買い物 なま松葉蟹税込9,980円 お買い物 カニまうんてん税込4,780円 お買い物 ▶ 注文品が到着 \ 島根 >>> 長野 / 松葉蟹は冷蔵便、カニまうんてんは冷凍便で到着しました。 大きめの箱を1つ開けてみると、 お手紙とパンフレット、更にたびふくのポストカードが添えられています。 お手紙は、田中社長が手書きで書かれたもの。「美味しく食べてもらいたい」「心を込めてお届け」「ありがとう」のとてもシンプルな言葉が、何だかとても心に響きます。(こちらこそ、美味しいカニをありがとうなのに…。) その他にも、松葉蟹の特徴が書かれたものや、カニのさばき方、調理方法のパンフレットも添えられており、とても丁寧。初心者にはありがたいですね◎ それでは早速どんどん開けていきます! ▶ 観察してみた ●蒸し風呂松葉蟹 ▼蒸風呂松葉蟹 税込価格: 9,200 円 ※こちらは、カニの脚が1、2本無いだけの訳あり商品です。600g前後という重量ベースで決められているため、足が無くても損をすることはありません。 まずは、留められていたテープを剥がし、 ビニールをめくると、いよいよ見えてきました! …松葉蟹!! \じゃ~~~~~ん!!!/ 大きくて、色鮮やかで、形も綺麗で…。持ってみると分かるのがこの重さ!ずっしりとしていて、これは身がたっぷりと詰まっていそうです! こだわりポイントその①隠岐の島の漁師だけが許された「かにかご漁」!! 隠岐の松葉蟹は、11月23日から2月23日までの限定期間、隠岐の島の漁師だけが認められている『かにかご漁』という独特の漁法で捕獲をするそう。かにかご漁は、海の底に餌を入れたかごを沈め、かごに入ってくるカニを待つ原始的な漁法で、一般的に用いられる底引き網漁法とは違い、活きたまま無傷のカニを水揚げする事が出来るという特徴があります。形がきれいな訳は、ここにあったのですね! (※続いては、カニビルのお話に移ります。集合体恐怖症の方はお飛ばし下さいませ!) こだわりポイントその②カニビルは美味しいカニの証拠!! また、カニの甲羅についている、この黒い粒。見慣れていないと、一瞬ビクッとしてしまいますが、これは「カニビル」というヒルの一種です。 カニは、脱皮をすると身が細り、痩せてしまうのですが、この黒い粒=脱皮から時間が経っていて実入りが良いと認識できるため、『美味しいカニの証拠』とも言われているそうです。人体には無害なのでご安心を! 続いて、なま松葉蟹!▼なま松葉蟹 税込価格: 9,980 円恥ずかしながら、なまのカニは初挑戦です!早速開けようとしたところ、 もさもさっ・・・・(ん?動いた…????) …やっぱり動いた!どうやらまだ生きているようです。脚には、「富喜丸」と書かれた青いタグを発見…! こだわりポイントその③超一級品!青タグとは? 先に言ってしまうと、この青タグは、「超一級品」の証! 地元で獲れたカニとそうでないカニを区別するためにタグを使い分けていますが、その中でもカニのサイズや、脚の有無、脱皮後の期間など美味しいカニの条件をクリアした場合には、市場の担当者さんが品質を保証する「青タグ」を取り付けるそうです。 地域や漁港によって、色やブランドが異なるそうですが、島根県の松葉蟹は、こちらの青タグと決められています。一定の基準をクリアした超一級品のカニであれば、家に届いてガッカリ…という心配もないので安心ですね◎ 青タグが付いているだけあって、折れている脚は無く綺麗な形をしています。 持ってみるとこんな感じ!重た~い! ついでにお腹もちらり! カニ爪は、よく見るとキラキラした黄金色をしています。(おもちゃなのかな?と錯覚してしまうほど綺麗ですよ~) そしてこちらにも、カニビルが沢山!身入りが良く、美味しい証拠ですね◎ お顔を覗くと、 (そんなに怒らないでよ…)と言いたくなる程の顔つき!強面で凛々しい!! 蒸されたものとなまのカニを比較すると、こんな感じ! 色が全然違いますね。これは、カニに含まれるアスタキサンチンという物質が蒸す際の熱によって分解され、緑色から赤色へと変化するからだそうです。 お味はどのように違うのか、楽しみですね。 こちらも忘れてはいけませんよ、「カニまうんてん」! ▼カニまうんてん炊き込みごはんセット 税込価格: 4,780 円 いざ、オープン! \じゃんっ/ 蓋を開けると、こちらにもお手紙とパンフレットが添えられています。 丁寧にしっかり書かれていると、安心ですね◎ 気になる中身はこちら!(カニまうんてん2合用×2、炊き込み用お出汁×2) 『カニまうんてん』というだけあって、カニの甲羅には、ほぐされたカニの身が山盛りに盛りつけられています! 今のうちに解凍解凍~っと!(今回、カニまうんてん自体も解凍してしまったのですが、本来は、冷凍のまま炊飯器へ「ど~~ん」でOKのようです◎) ▶ 食べてみた ●蒸風呂松葉蟹 さぁさぁ皆さん、お待たせしました!ここからはどんどんカニをさばいていきますよ~!★先に実食シーンを見たい方はこちら★ 今日は、準備万全でこちらを用意! ・包丁・まな板・食用はさみ・カニスプーン・殻割り機、 そして1番大切なのが、付属のパンフレット! まずはカニを裏返し、「ふんどし」と呼ばれる三角形の部分を取り外します。 ぱかっ! 思ったよりも簡単に取り外せました!(ここにも少しカニ味噌が詰まっています。捨ててはいけませんよ~!)続いて、甲羅から胴体の部分を起こすように外し、脚全体を半分ずつ取り外していきます。 いち、 にの、 さ~~~ん! (初心者にはなかなか勇気がいりますが、ここは思いっきりが大切!◎) もう片方も同じように、胴体を外していきます。 半分に割った胴体の内側を見てみると、カニの身と蟹みそが、ぎっしり! 次は、脚を1本ずつ切り離していきます。 固いときは、力を入れて、上からガシッと! 包丁でも切れない時は、食用はさみを使うと◎ \きれいに解体出来ました/ カニは、色々な剥き方がありますが、今日は2種類の剥き方を紹介したいと思います。初級編と上級編、どちらも試してみて下さいね! まずは、初級編から!脚の中心部分に切れ目を入れ、 カニを縦に持ち直したら、 そのまま下にストーン!と、下ろします。 最後は、切り口をパキっと開き、もう完成! このままカニスプーンで取り出しながら食べる事が可能です。簡単で良いですよね! 続いて、上級編!上級編と言っても、そこまで難しくはないので安心してくださいね。まずは、カニの脚を縦にして持ち、内側の殻を薄く切ります。 1度切込みが入ると、下までスーっとスムーズに剥けますよ。 殻を厚く切りすぎると、中身まで一緒に切れてしまうので、出来るだけ薄~く!がポイントです! 続いて、殻を剥いだ反対側の上部に、切込みを入れ、 パキっと折ります。 すると、あら不思議!!殻から「するりん~」っと剥けていきます。 \するりんっ…!/ テレビやお店でよく見るカニの剥き方ですね♪ 続いては、カニの爪! 剥きやすいよう、関節の部分で切り離し、 赤色と白色の境目の部分2箇所に、ハサミで切れ目を入れます。 パカっと開くと、 肉厚の身が見えてきました!美味しそう~! 続いては、カニ味噌!甲羅…、大きくないですか?? iPhoneと比較しても分かるように、とっても大きいのです! 甲羅の大きさは、カニの高級度合いを示すとも言われていますよね。さすがです。 今日は、脚をカットした時に残った胴体部分のカニ身をほぐし、甲羅の中でカニ味噌と和えていきたいと思います。 胴体部分を半分に切り、 中身を見ると、カニ身がたっぷり! もう1つの胴体も半分にカット出来たら、 ここで「カニスプーン」の出番です!カニスプーンを使って、どんどん甲羅へほぐし入れていきます。 ↓ ↓ ↓ じゃん! 身がたっぷり入っていた胴体は、綺麗な抜け殻となり、甲羅の中はふわふわのカニ身でいっぱいになりました。 ほぐした身は、カニ味噌と和え、お酒のあてにするのが最高だそう。 早速、混ぜていきます! ↓ ↓ ふわふわだったカニ身は、カニ味噌と和えた事でしっとり滑らかになりました。 そして、ここまで準備したもの全てを盛りつけたのがこちら。 皆さん、準備はいいですか…!!? \じゃ~~~~~~~ん!!!!/ お、おいしそう~!!これは、よだれが止まりません。 それでは早速、いただきま~す。 お、美味しすぎる…。 口に入れると、一瞬で分かるほど肉厚でしっとりとした柔らかい身は、口の中でゆっくりとほぐれていき、噛めば噛むほど凝縮されたカニの旨味が口いっぱいに広がります。 こだわりポイントその④カニは、「茹でる」じゃなくて「蒸す」!! カニの食べ方は様々ですが、一般的にイメージする食べ方は「茹で」ですよね。茹でる場合、多くのカニを一気に調理できる利点がある反面、水に旨味が逃げてしまったり、味にムラが出てしまうそうで、島根Fラボさんでは茹でるのではなく、少量ずつ丁寧に『蒸す(スチーム)』事によって、水っぽさを防ぎ、カニ本来の旨味を凝縮した食感の良いカニに仕上げているそうです。だから、蒸し風呂蟹って言うのですね! ここまで味がしっかりと凝縮されたカニは初めて食べました。これは、手間を惜しまない、蒸す事へのこだわりがあるからだったのですね。「感動」の一言です。 続いては、カニの爪をいただきます! 肉厚で引き締まった身は、ぷりっとした歯ごたえが特徴的!カニは、脚よりも爪を動かす機会が多いため、身が引き締まり、弾力のあるぷりぷり食感になるそうですよ。 続いては、カニ味噌! カニ味噌は好みが分かれるそうですが、私はもちろん大好き!日本酒と合わせてしっぽり楽しむのも最高です。 更に、食べてみるとビックリ!生臭さが全くありません。しっとり濃厚で、旨味がぎゅっと凝縮されたカニ味噌は、塩気もちょうど良く、ほぐし身との相性が抜群。 カニ味噌が苦手な方は、今回のようにほぐし身と和えたり、ねぎやにんにくなどの香味野菜、チーズと合わせてグラタン風にするとマイルドで食べやすくなるのでおすすめですよ◎ ●なま松葉蟹 蒸し風呂松葉蟹を十分に味わったところで、続いては、なま松葉蟹! 皆さんは、なまのカニを食べたことはありますか?私は1度も食べた事が無く、どんな味がするのだろうかと、今日という日をとても楽しみにしていました。 ドキドキワクワクしながら、田中社長に電話をし、おすすめの食べ方を伺うと、しゃぶしゃぶやお鍋で軽く火を通して食べるのが美味しいよ~」とのこと。うんうん、お鍋もしゃぶしゃぶも、絶対美味しいに違いないよね~!と思いつつも、カニのお刺身だけはどうしても譲れなかったわたし…。 今回は、お刺身としゃぶしゃぶにチャレンジすることにしました! ★カニの剥き方はこちら★ … そろそろカニを剥くのも上達してきましたよ。蒸しカニ同様、ここで脚がするりんっと!! 剥けるはずが…あれ?抜けな~~い!!!殻に身がぴったりとくっついています。少し力を入れて引っ張ると、身が残らず簡単に綺麗に剥けました!これが意外と楽しくてハマる…。 よいしょ、 よいしょ、 よいしょ~っと!一気に剥いていきますよ!みて下さい、この弾力!! 剥いたカニは、すぐに氷水に浸すのがポイント! 数秒すると、みるみるうちに… \ぱぁ~っと花が咲きました/ これを、「フラワーポーション」と呼ぶそうです。※お水につけすぎはNG!身に水分を含み、旨味がどんどん抜けてしまいます…! 食べる際は、ペーパーで水気を軽く拭き取り、お皿に並べていきます。 ぷりっと!みずみずしく、つやつやした表面がとっても美しい…。 田中社長いわく、お刺身は「お塩」で食べるとカニの甘さが引き立って美味しいそう。 教えて貰ったとおりにお塩を付けて、いただきま~す! 見た目が美しいのはもちろんのこと、口に入れると身がぷるっぷるで、とろけていきます。これは、なかなか普段経験することのない食感!ただ…お味はというと、想像していたよりも淡泊で、甘みや旨味は少ないです。同じカニでも、熱を加える事で味が大きく変わるものなのだと、初体験からの学びでした。 カニの味をダイレクトに楽しみたい場合には、旨味が凝縮された蒸しカニの方がおすすめかも!◎ お好みで、お醤油も試してみて下さいね。 続いては、肌寒い日に食べたくなる、カニしゃぶ~~! 今日は、出汁だけのシンプルなつゆで、しゃぶしゃぶしていきます。 それでは、いざ…! しゃぶ、 しゃぶ。 身が引き締まり、全体が白くぷりっとしてきました。 お好みでポン酢を付け、 \いただきま~す!/ お刺身とはまた違ったぷりっと食感で、弾けるような弾力が特徴的! 火を通しすぎず、2,3回しゃぶしゃぶするくらいがベストですよ◎ …実は今回、お鍋の準備をしている間、氷水に浸し過ぎてしまい、身が少し膨張してしまいました。旨味が抜け、水っぽくなってしまうので、浸す時間は長くても5分以内がおすすめです。 ●なまのカニ味噌 そして忘れていけないのが、カニ味噌。 カニ味噌と聞くと、カニの「脳みそ」?と思う方も居るかもしれませんが、実は脳みそではなく、カニの「内蔵」のようです。新鮮なカニであれば、生のまま食べる事が出来るのですが、軽く火を通した方が旨味が凝縮され濃厚な味わいへと変化します。 胴体の内側に残っていたカニ味噌を甲羅に移し、 甲羅ごと七輪で焼いていきます! 煙が出て、ぐつぐつと音がしてきたら、焦げないようにスプーンで軽くかき混ぜます。 水分が多くさらっとしていたカニ味噌が、火を通すことにより、とろっとしてきました。 お好みの固さになったら火から下ろし、日本酒と一緒にいただきます! わ~~!濃い。少量でもかなり濃厚な味わいで、旨味がぎゅ~っと凝縮されています。これはお酒が進む…。ツウは、食べ終わった甲羅に日本酒を注ぎ、火で炙って熱燗にして飲むそうです。これを「甲羅酒」(こうらざけ)と言いますが、カニの香ばしさや濃厚な味わいがお酒に移り、独特な風味を楽しめるそうですよ。 ●カニまうんてん 炊き込みご飯セット いよいよ最後は、カニまうんてん!2合用×2個入り(計4合)のセットになっており、お手軽に最上級の炊き込みご飯が作れる便利セットです◎ 今日は、ごはん2合を炊くため、カニの身とお出汁を1つずつ解凍しました。 準備するものは、研いだお米2合とカニの身とお出汁のみ! カニまうんてんは名前の通り、「山」のように盛られています! 松葉蟹100%で作られるカニまうんてんは、水揚げ直後、スチーム加熱したものを特殊冷凍し、素材本来の味を損なわないよう丁寧に仕上げられています。(そのまま解凍しておつまみとして食べてもOK!) まずは、研いだお米2合に付属のお出汁を全て注ぎ入れ、 約30分ほど漬け込みます。お出汁はちょうど2合分になっており、水加減の調整の手間が省けるもの嬉しいポイント。 漬け込みが終わったら、炊飯器にカニ身をほぐし入れ、スイッチON! …待つこと数十分… \炊けました~!!!/ ごはんが見えないくらい、カニのほぐし身がいっぱいです!これはテンションが上がる…。 ご飯をよく混ぜたら、ホカホカのうちにお茶碗によそっていきます。 お好みで、ネギや三つ葉などの薬味を乗せれば、 あっという間に料亭で出てくるような、贅沢な炊き込みご飯が完成しました! 香りも最高です。 それでは早速、いただきます! う~~~ん!美味しい!お米1粒1粒にカニの旨味がしっかりと染み渡っており、お出汁とほぐし身の塩味のバランスも絶妙。お腹はいっぱいなはずなのに、不思議と箸が止まりません。 ▶ まとめ 皆さん、いかがでしたか? 今回は、島根県松江市から『極上松葉蟹』をお取り寄せしました。 本当に感動の一言で…。こんなに美味しいカニは初めて食べました。今まで食べた事のあるカニとは比べ物にならない位美味しくて、肉厚。なんと言っても、蒸すことによって凝縮されたカニの旨味が別格でした。数量も限られる、極上の松葉がに、是非この機会にお試しくださいね。 ▶ お買い物はこちら 蒸風呂 松葉蟹税込9,200円 お買い物 なま松葉蟹税込9,980円 お買い物 カニまうんてん炊き込みご飯セット税込4,780円 お買い物 商品一覧 お店を見る
    • ブリしゃぶやカマ焼き
      海鮮丼で味わい尽くす
      『氷見産天然ぶり』食べてみた
      ブリしゃぶやカマ焼き<br>海鮮丼で味わい尽くす<br>『氷見産天然ぶり』食べてみた
      天然寒ぶり日本一と称される富山湾氷見港からお取り寄せ。冬にかけて旬を迎える脂の乗った天然鰤(ぶり)をしゃぶしゃぶにして食べてみた!丁寧な加工によりブリの美味しさを引き出した、カマ焼きや炙りブリも必見です!
    • 脂がのって鮮度抜群!
      『すだちぶり』食べてみた
      脂がのって鮮度抜群!<br>『すだちぶり』食べてみた
      鳴門海峡と海に囲まれ、美味しい海の幸が豊富にある徳島県からお取り寄せ。すだちを与えて養殖されたすだちぶりは臭みが無く、弾力のある歯ごたえです!真鯛やカンパチなど販売されている他のお魚もご紹介します!
    • 東北:三陸特集①
      震災を乗り越えた秘伝のたれで
      作る「金のさんま」
      東北:三陸特集①<br>震災を乗り越えた秘伝のたれで<br>作る「金のさんま」
      シーフード天国、三陸へ  ついにやってまいりました。三陸!潮風が気持ちいい~!!ゆったりとした雰囲気の漁港はかもめが飛んでいたり、のんびりお散歩していたり。おだやかな海を眺めているだけでぼーっと1日過ごせてしまいそう。。。  みなさん、そもそも“三陸”ってどのあたりのことかご存じですか?青森県、岩手県、宮城県にまたがる三陸海岸と、その内陸部である北上山地を指す地域のこと。ギザギザしたリアス式海岸で有名ですね!  実は三陸の海は、親潮と黒潮が出会う潮目となっていて、世界でも有数の良質な漁場として知られているんです。なんとアワビの収穫量は岩手県が全国1位!!すごーい!!ほかにもサケやサンマ、カツオ、ホタテやカキなどなど、これでもか!というくらい、豊富な魚介類が手に入ります。    ちなみにこれはホヤのお刺身。貝でも魚でもない、初めて食べるのには少し勇気がいる一見不気味な生物・・・。だけど滋味深い、なんともいえない複雑な味がたまらない!特に酒のあてにはもってこいです!ホヤは、日本では三陸が主な産地なんです。飲兵衛のみなさん、三陸に感謝しましょう。ありがとう、三陸。  これぞまさにシーフード天国!しかしここ三陸は2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた地域の一つ。普段私たちに恵みをもたらしてくれる海からは巨大な津波が押し寄せました。  今年で震災から9年。津波で一度まっさらになった土地には、道路が整備され、新しい商業施設ができ、街は少しずつ復興しています。されど、まだまだ復興途上。前を向き、頑張る生産者さんたちに寄り添い、力になりたい。「久世福e商店街」で、この地域を盛り上げたい。  そこで、私たちは三陸地域でがんばっている生産者さんたちの元にお邪魔してきました!   ■震災を乗り越えた秘伝のたれで作る「金のさんま」:斉吉商店  つやつやの炊き立てご飯に、金色に輝くサンマ。ああ~、まぶしい。白いご飯にたれがしみ込んでいる様子もたまりません。。。 https://www.youtube.com/watch?v=Ee99A2n8DAA&feature=youtu.be  工場(こうば)の中は甘辛いたれの香りでいっぱい。この香りだけでもご飯が食べられます。ご飯持ってくればよかったな~。  さて、こちらは気仙沼で大正10年創業の「斉吉商店」の看板商品「金のさんま」。名前からしてそそられます。早速、おいしさの秘訣に迫ります! 震災を乗り越えた「味のリレー」  鮮度の良い銀色のサンマは、皮を傷つけないよう丁寧に丁寧に下処理をします。「金のさんま」は皮が命。程よい大きさに切られたサンマは圧力鍋へ。先に余分な脂を落とします。え!もったいなーい!せっかく脂がのってジューシーなのに!と思ったんですが、ここがおいしさの秘訣その1。余分な脂はたれをはじいてしまって味がしみ込みにくくなるから、最初に落としておくことがポイントなんだそうな。もったいないだなんて失礼いたしました。  圧力鍋から出てきたサンマ、たれの入ったお鍋へDIVE!!!  ぐつぐつぐつぐつ。このお鍋の中で、銀色だったサンマにたれがしみ込み、金色へと変わってゆきます。これが「金のさんま」の由来です。  そしておいしさの秘訣その2、「返したれ」の登場です!なんと約30年、絶やさず継ぎ足しで作っているそうです。斉吉商店の常務取締役をされている斉藤さんによれば、これは「味のリレー」だそう。なんと素敵な表現・・・!そのバトン、しっかり受け取ります!  継ぎ足しだけど、よりおいしいと思う配合に変えたり、お客様の要望に合わせて味を微調整したり。継ぎ足しと言ってもただ単に同じものを作っているだけじゃないんですね。  さらにおいしさの秘訣その3は、このお鍋にあり。煮込み料理に適した行平鍋(ゆきひらなべ)を使います。お鍋の中で、空気の泡が下から上へ、しゅわしゅわ、ことこと。こうしてたれを対流させることでやわらかく炊きあがるんです。それにしても、本当にいい香り!もはやこのお鍋に飛び込みたい。私も金色になれるかしら?    じっくり炊いて皮が金色になったら、袋に詰めて、「金のさんま」のできあがり!下処理から合わせて、完成まで丸4日!手間ひまかけて、丁寧に作られています。  気仙沼では家庭の味として親しまれているさんまの佃煮を、より良い材料と、代々伝わる「返したれ」、そして皮がはがれないよう綺麗に作ったのがこの「金のさんま」。  実はこの「返したれ」、東日本大震災の時には社員の一人が命懸けで持ち出したんだそう。工場は津波で全て流されてしまったけど、「このたれだけは」と、守り抜いたそうです。そのおかげで、どうにか「金のさんま」の味を絶やさずに済みました。この味を守り抜こう、という強い想いが詰まっていることを知れば、おいしさもひとしお。  震災以降は何かあった時にもすぐに持ち出せるように、リュックサックに入れて、冷凍庫の一番取り出しやすいところにしまってあるんですって。何も起こらないのが一番だけど、これで一安心。備えあれば憂いなし。  「長年の旨味が蓄積したたれで、骨までやわらかく炊いているので、小さなお子様からお年を召した方まで、幅広くお召し上がりいただけます。ぜひごはんと一緒に食べてほしいです。」と、斉藤さん。骨までやわらかいのって嬉しいですよね。斉吉商店のやさしさを感じます・・・。    というわけでみなさん、ごはんの準備はいいですか? 「金のさんま」を熱々のご飯にのせて。いただきます!   以上、震災を乗り越えた秘伝のたれで作る「金のさんま」斉吉商店からお届けしました!次回は 気仙沼の海苔業界を賑わす!?江戸時代から続く老舗の海産物店をご紹介します! 記事一覧
    • 四国特集④
      伊吹島が育む小さな恵み
      いりこになれなかったカタクチイワシを、無駄なくおいしく!
      四国特集④<br>伊吹島が育む小さな恵み<br>いりこになれなかったカタクチイワシを、無駄なくおいしく!
      ―【香川県観音寺(かんおんじ)市】うまんじゃまる(共栄冷凍水産) https://youtu.be/oMQjBuDwbVQ 今月の特集 うまんじゃまる(共栄冷凍水産) 今月は四国のつくり手をご紹介します!  青い海に浮かぶたくさんの島々。こちらは香川県の紫雲出山から眺めた瀬戸内海です。本州・四国・九州に囲まれた瀬戸内海にはたくさんの島があり、その数はなんと700以上。のんびりと穏やかで、時間を忘れてしまうほどの絶景です。今回の四国では、どんなつくり手と逸品に出合えるのでしょうか! ►特集の一覧はこちら 伊吹島が育む小さな恵みいりこになれなかったカタクチイワシを、無駄なくおいしく!  時刻は朝5時半。ここは、香川県観音寺市の港町にある、伊吹漁業協同組合魚市場。瀬戸内海、伊吹島周辺で水揚げされた魚介類が集まります。競り師たちの威勢の良い掛け声が飛び交う中、次から次へと新鮮な魚たちが競りにかけられていく様子は圧巻です!  今回こちらの魚市場には、左手前に写っている「うまんじゃまる(共栄冷凍水産)」の藤村社長のお誘いでお邪魔しました。うまんじゃまるでは、地元の魚を使った加工品づくりや冷蔵冷凍倉庫業を営んでいます。 ■伊吹島が育む高級いりこ 「いりこ」とは、煮干しのこと。一般的にカタクチイワシを原料とし、西日本では「いりこ」、東日本では「煮干し」と呼びます。  海流が穏やかな瀬戸内海、伊吹島周辺では、古くより骨や身の柔らかい良質なカタクチイワシが多く水揚げされます。このカタクチイワシから作られるいりこは、知る人ぞ知る高級品、「伊吹いりこ」のブランドとして、讃岐うどんのだしには欠かせないものとなっています。イワシ漁の最盛期は6月~9月。伊吹いりこの網元は15軒あり、計60隻の船が朝5時に一斉にイワシ漁に出る、そんな光景を頻繁に見ることができるそうですよ。 ところが、近年はいりこに適さない、脂が多くのったイワシが増え、いりこの生産量は減少しています。脂がのった魚はおいしい!というイメージがありますが、いりこにする場合は逆。酸化した脂が見た目や味に影響するため、脂がのっていない方が良いのです。 ■みんなが見捨てるものを有効活用する  いりこに適さない脂がのったイワシは、これまで使われることはありませんでした。そんなイワシを網元から直接買い付けて、学校給食や惣菜、飲食店向けの粉付き冷凍商品や、オイルサーディンなどを加工・販売しているのが、うまんじゃまるです。 お買い物はこちら►  もともと創業時は、先代である藤村社長のお父様が買い付けたイワシで、いりこ加工を行っていたそうですが、後に冷凍倉庫業にシフトしていきます。藤村社長が継いだあと、安定的に会社を維持するには、自分で買い付けたものを加工・販売することもやはり必要だと考え、再び加工業に注力することを決めたそうです。 しかし、なぜいりこにできない、脂がのったイワシを買い付けるようになったのでしょうか・・!きっかけは、地域資源に関する講演会に参加したことだそうです。 ▲共栄冷凍水産 社長の藤村昭夫さん  地面に落ちてほったらかしにされたミカンを使ったジュースづくり、合鴨農法に利用したアイガモを使った燻製・ハムの加工販売など。そこで聞いたのは、みんなが見捨てている、見落としている地域資源を有効活用する取り組みでした。そこで藤村社長が注目したのが、伊吹島のカタクチイワシ。 「海にイワシはいっぱいおるけど、脂がのっていりこにできんのばかりでは漁に出られん。網元や先代の親父がそう嘆いていたのを聞いてましたんでね、そこで気が付いたんです。未利用のイワシを使ったらええんでないかと。」その考えはカタクチイワシだけに留まらず、シタビラメや太刀魚など、通常よりもサイズが小さくて値が付かない魚も藤村社長は買い付け、商品化・販売を行っています。 ■1匹ずつ手作業で  さて、この日はちょうど、唐揚げ用の商品「伊吹島カタクチイワシの打粉付」に使うカタクチイワシを下処理しており、加工現場を見せていただけることに。  まさに新鮮そのもの!きれいなイワシですね。うまんじゃまるでは、魚の買い付けから凍結・保管・製造・出荷までを一貫して自社で行っています。鮮度を保ったまま素早く冷凍・保管し、加工することができるのです。  イワシの下処理は1匹ずつ手作業で行います。「手先の仕事やから、この作業がなかなか難しいんですわ。」と藤村社長。でも従業員の皆さんは、それを感じさせないほど早いスピードで、頭と内臓をきれいに取り除いていきます。1時間で処理するイワシは、なんと約1000匹だというから驚き!ちなみにカットした頭は、漁の餌に再利用されるので無駄がありません。 また、オイルサーディン用のイワシを処理するときは、仕上がりの見た目も大事なので、頭の切り方を変えたり、尾を切り落としたり、より丁寧に処理するそうです。 お買い物はこちら►  うまんじゃまるのオイルサーディンは、鮮度が良く、身が締まったカタクチイワシを厳選していることもこだわり。そして味付けはシンプル。イワシそのものの味を引き出すために、オリーブオイル、塩、にんにく、唐辛子など、使う材料は最小限です。イワシはもちろん、その味が染み出たオイルまで、ぜひ楽しんでほしい一品です。 うまんじゃまるのオイルサーディンも打粉付商品も、化学調味料や添加物は不使用。打粉に使うのは馬鈴薯でんぷんなので、小麦アレルギーの方にも安心!原材料はなるべくシンプルなものをと考えられています。 ■社長直伝!カタクチイワシの簡単クッキング  なにやら、玉ねぎを切り始めた藤村社長。「伊吹島カタクチイワシの打粉付」を使った料理を、社長自ら実演してくださいました!市販の調味酢に薄くスライスした玉ねぎを浸し、そこに揚げたて熱々のカタクチイワシを投入!  「揚げたそのままもええけどね、酢に漬けたらうまいんや。」そうやってできたのは、カタクチイワシの南蛮漬け。揚げたてのイワシに酢がしっかり染み込んで、さっぱりおいしい!ご家庭でも簡単にでき、作り置きのおかずにもぴったりですね。 お買い物はこちら►  ちなみに、そのまま揚げるとこんな感じ!打粉付きの冷凍状態で届くので、そのまま油で揚げることはもちろん、天ぷら粉をつけて揚げれば、ふっくらイワシの天ぷらができあがり。頭を取り除いているので、苦みが気になる方も食べやすくておすすめです。 ▲社長が作ってくださったイワシの天ぷら。衣がサクッと身がほくほく。これはお酒片手にどんどん進んじゃう味だ・・・間違いない! ■父親の教えと、漁師さんのご縁を大切に  「昔、親父が釘を拾って、曲がっとんのを直して使っとった。子供ながらにそれを見て、そんな面倒くさいこと何ですんかいな・・と思ってそのときは腹が立ちよったけど、考えてみたら、ものを大事にすることを教えてくれたんやと思うね。」 幼い頃から近くで見てきたお父様の姿や考え方、それが今に通じていると藤村社長は感じているそうです。また、先代からのつながりで、たくさんの漁師さんが協力してくださることで今があり、「この縁は”財産”やな」ということも語ってくださいました。  いりこの島でいりこにならなかったイワシを無駄なくおいしく!伊吹島の小さな恵みを、ご家庭で味わってみませんか? ▼うまんじゃまる(共栄冷凍水産)でのお買い物はこちらから
    • 東北:三陸特集③
      絶品の海苔と三陸の珍味!
      江戸時代から続く老舗の味
      東北:三陸特集③<br>絶品の海苔と三陸の珍味!<br>江戸時代から続く老舗の味
      シーフード天国、三陸へ  ついにやってまいりました。三陸!潮風が気持ちいい~!!ゆったりとした雰囲気の漁港はかもめが飛んでいたり、のんびりお散歩していたり。おだやかな海を眺めているだけでぼーっと1日過ごせてしまいそう。。。  みなさん、そもそも“三陸”ってどのあたりのことかご存じですか?青森県、岩手県、宮城県にまたがる三陸海岸と、その内陸部である北上山地を指す地域のこと。ギザギザしたリアス式海岸で有名ですね!  実は三陸の海は、親潮と黒潮が出会う潮目となっていて、世界でも有数の良質な漁場として知られているんです。なんとアワビの収穫量は岩手県が全国1位!!すごーい!!ほかにもサケやサンマ、カツオ、ホタテやカキなどなど、これでもか!というくらい、豊富な魚介類が手に入ります。    ちなみにこれはホヤのお刺身。貝でも魚でもない、初めて食べるのには少し勇気がいる一見不気味な生物・・・。だけど滋味深い、なんともいえない複雑な味がたまらない!特に酒のあてにはもってこいです!ホヤは、日本では三陸が主な産地なんです。飲兵衛のみなさん、三陸に感謝しましょう。ありがとう、三陸。  これぞまさにシーフード天国!しかしここ三陸は2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた地域の一つ。普段私たちに恵みをもたらしてくれる海からは巨大な津波が押し寄せました。  今年で震災から9年。津波の被害を受けた地域は、道路が整備され、新しい商業施設ができ、街は少しずつ復興しています。されど、まだまだ復興途上。前を向き、頑張る生産者さんたちに寄り添い、力になりたい。「久世福e商店街」で、この地域を盛り上げたい。  そこで、私たちは三陸地域でがんばっている生産者さんたちの元にお邪魔してきました!   ■三陸で海苔と言えば「横田屋本店」 「おいしいから、食べてみてください!」  正直、びっくりしました。こんなにおいしい海苔があるなんて・・・!!この海苔を食べたいがために、ご飯をおかわりしてしまうほど。 https://youtu.be/J37lj3_Jzeg  海苔って薄くてぺらぺらしていて、あまり味がしない・・・そんなイメージを見事にひっくり返してくれたのが、気仙沼にある横田屋本店(以下「横田屋」)の「朝めしのり」です。三陸の海苔や海産物を取り扱っている横田屋、その創業はなんと江戸時代なんですって!東北で初めて海苔の養殖に成功したのも横田屋なんです。ははあ、恐れ入りました。 肉厚で食べごたえがあって、「海苔の味」がしっかりするんです!朝ごはんには、炊き立てのご飯に横田屋の「朝めしのり」があれば、言うことなし。横田屋の海苔を買われるみなさん、「朝めしのり」を食卓に出す朝は、ぜひご飯はいつもより多めのご用意を!    横田屋といえばもうひとつ、外せないのが「ほや塩辛」。三陸産のホヤを、気仙沼の地酒に漬け込んで旨味を凝縮した一品。地の物同士って相性いいですもんね。もう、これはおいしいに決まってます!!  横田屋の猪狩社長からは「おいしいから、食べてみてください」と力強いお言葉。横田屋の「ほや塩辛」を食べれば、「社長!一生ついていきます!!!」と言いたくなること間違いなし。そのままだとクセが気になってちょっと食べづらい・・・という方は、大葉やスライスした玉ねぎと合わせたり、フライパンで軽く焼いたりするのもおすすめなんですって!ひゃ~、おいしそう~!   「目利きと職人の技でおいしいものを作り続けていきます」  ホヤの旬は6月から8月。旬の時期以外にもおいしく食べられるようにと、横田屋の現会長が塩辛にすることを思いついたんですって。会長、天才! ホヤはなんといっても鮮度が命。鮮度が落ちると苦味や雑味が出てきてしまうので、手早く処理するのがおいしく食べる秘訣。横田屋の工場のみなさんが心掛けているのは「丁寧に、手早く作業して、おいしく届ける」ことだそう。作業風景を見ていると、みなさん本当にてきぱきと作業されています!これぞ熟練の技!工場ではホヤの下処理から瓶詰めまで、ひとつひとつ手作業で丁寧に作っています。工場のみなさんのおかげでおいしい「ほや塩辛」が食べられるんですね!  猪狩社長は「機械化できない部分が多いですけど、目利きと職人の技でおいしいものを作り続けていきます」と意気込みを語ります。「ほや塩辛」は40年以上のロングセラー商品、だけど味は時代とともに、お客様の嗜好に合わせて変えているそうです。300年以上続く老舗でも少しずつ進化しているんですね。どうりでおいしいわけです。  以上、気仙沼の海苔業界を賑わす!?横田屋さんからお届けしました!   記事一覧
    • 東北:三陸特集②
      試行錯誤を重ねた
      「昔ながらの濃厚熟成塩辛」
      東北:三陸特集②<br>試行錯誤を重ねた<br>「昔ながらの濃厚熟成塩辛」
      シーフード天国、三陸へ  ついにやってまいりました。三陸!潮風が気持ちいい~!!ゆったりとした雰囲気の漁港はかもめが飛んでいたり、のんびりお散歩していたり。おだやかな海を眺めているだけでぼーっと1日過ごせてしまいそう。。。  みなさん、そもそも“三陸”ってどのあたりのことかご存じですか?青森県、岩手県、宮城県にまたがる三陸海岸と、その内陸部である北上山地を指す地域のこと。ギザギザしたリアス式海岸で有名ですね!  実は三陸の海は、親潮と黒潮が出会う潮目となっていて、世界でも有数の良質な漁場として知られているんです。なんとアワビの収穫量は岩手県が全国1位!!すごーい!!ほかにもサケやサンマ、カツオ、ホタテやカキなどなど、これでもか!というくらい、豊富な魚介類が手に入ります。    ちなみにこれはホヤのお刺身。貝でも魚でもない、初めて食べるのには少し勇気がいる一見不気味な生物・・・。だけど滋味深い、なんともいえない複雑な味がたまらない!特に酒のあてにはもってこいです!ホヤは、日本では三陸が主な産地なんです。飲兵衛のみなさん、三陸に感謝しましょう。ありがとう、三陸。  これぞまさにシーフード天国!しかしここ三陸は2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた地域の一つ。普段私たちに恵みをもたらしてくれる海からは巨大な津波が押し寄せました。  今年で震災から9年。津波の被害を受けた地域は、道路が整備され、新しい商業施設ができ、街は少しずつ復興しています。されど、まだまだ復興途上。前を向き、頑張る生産者さんたちに寄り添い、力になりたい。「久世福e商店街」で、この地域を盛り上げたい。  そこで、私たちは三陸地域でがんばっている生産者さんたちの元にお邪魔してきました!   ■試行錯誤を重ねた 「昔ながらの濃厚熟成塩辛」 波座(なぐら)物産  ちょっとちょっと。なんだかすごい塩辛があるらしいですよ。  ぷりっぷりで見るからに濃厚ないかの塩辛。ご飯のお供はもちろん、調味料として使ったり、日本酒のあてにも最高! こちらは気仙沼に工場を構える波座物産の「昔ながらの濃厚熟成塩辛」。いかの塩辛を作るには通常数日、家庭でも作れますが、こちらの塩辛は完成まで2か月!この塩辛にかけるこだわりがとにかくすごいんだとか。 完成してもやり直し!?妥協しない、塩辛づくり  網の上に並んでいるのは、塩辛の原料となるするめいか。 一枚一枚、手作業で網の上に広げて乾燥させます。  一晩干したするめいかはカットされ、いざ調味腑(ちょうみふ)が入った樽の中へ。  新鮮ないかのわた(内臓)と塩、必要最低限の調味料だけで作った調味腑。この調味腑も試行錯誤を重ね、保存がきくぎりぎりのところまで調味料を減らし、絶妙なバランスに仕上げています。一晩干して半乾燥の状態になったするめいかにじっくりと味を染み込ませていきます。しみしみ。しみしみ。 樽の中でじっくり寝かせて、でき上がり!   ・・・と、言いたいところですが! 干したするめいかは、乾燥具合も、味の染み込み具合もそれぞれ違うのだそう。味を均一にするため、複数の樽で寝かせた塩辛をブレンドしてさらに熟成させます!手間かかってるー!  熟成は、最低1か月半、長くて2か月。これも長年の研究の末にたどり着いた方法なんです。  し!か!も!しっかり熟成させてできあがった完成品を従業員全員で味見して、納得できなければやり直し。ひょえー!なんてストイックー!!!頭が上がりません。。。 おまけに、熟成期間中に樽の上の方にあった塩辛は、空気に触れて酸化しているので、その部分は使わないというこだわりぶり。こうすることで渋みをなくすことができるそう。細部まで、とことん気を使われています。 ここまで手間をかけているからこそ、おいしい塩辛になるのです。  こうしてようやく、「昔ながらの濃厚熟成塩辛」のでき上がり!  じっくり寝かせて熟成された塩辛は、とにかく濃厚で噛むほどに味わい深い。塩辛にありがちな臭みも全く気になりません。これは、、、米も酒も止まらない危険な味だ、、、  ちなみに波座物産の専務取締役である朝田さんによれば、波座物産の塩辛は作り方がウイスキーと似ているんだとか。ウイスキーも、一つの蒸留所で造られたいくつかのものをブレンドして、各銘柄の味ができあがります。 なるほど、なんかおしゃれですね!   ここまでくると、可愛くてしょうがない  気仙沼工場での塩辛づくりを任されていた、前工場長の大原さん。実は出身は気仙沼ではなく隣町の石巻。 気仙沼では家庭の味としても親しまれているいかの塩辛を食べたことも作ったこともなく、はじめのうちはとても苦労されたそう。  勉強熱心な大原さんが、塩辛づくりがなかなかうまくいかなかった初期のころからつけていたノート。レシピや乾燥状態などを、毎回丁寧に記録していました。 このノートは東日本大震災の津波で流されてしまったのですが、息子さんが探し出してくれたそうです。このノートが無ければ、震災後も塩辛を作るのは難しかったかもしれないそうで。見つかって良かった~。今はその息子さんが工場長として活躍されています。    何度も、何年も、試行錯誤してたどり着いた味。この塩辛づくりにゴールはないそうです。 「うちの塩辛づくりは手間しかない。なんでここまで手間をかけてやるの?と言われることもあるけど、何度も失敗を繰り返して、何年もかけてやってきたから、もう可愛くてしょうがない」と、嬉しそうな大原さん。大原さんの塩辛にかける熱意と愛情に、私までほっこり。  「塩辛にあまりなじみのない人や若い人にも、ぜひ一度食べてほしい」。そんな塩辛です。  とことんこだわった「昔ながらの濃厚熟成塩辛」、ぜひ食べてみてください! 記事一覧
    • 波座物産 朝田慶太さんの巻波座物産 朝田慶太さんの巻
      久世福亭オモシロビト語り 手間ひまかけた製法、背景、想い。おいしいものにはワケがあります。全国各地の、熱い想いとこだわりを持った食のつくり手。その魅力たっぷりの”オモシロビト”を久世福e商店街の「商店会長」と弟子の「福松」が紹介していきます。 株式会社波座物産 専務取締役 朝田慶太さん ■株式会社 波座物産気仙沼塩辛を独自の長期熟成製法により仕上げた「昔ながらの濃厚熟成塩辛」をはじめ、気仙沼の風土でしか作れない味にこだわっています。波の座と書いて「なぐら」。暖流と寒流とが重なる、潮の境目をさす言葉です。潮が重なるその場所には多くの魚が集まり、まさに、海の“宝の山”。そんな縁起の良い言葉を、社名としています。 (朝田さん)— 3.11の時は新潟にいたんです。商談がいい具合に終わって、さあ新幹線で帰ろうというときに揺れが来て。東京には帰れなくて、その晩も長野で地震があってまた揺れて、一睡もできませんでしたね。結局、新潟―福岡―東京というルートで飛行機を乗り継いで戻りました。 それからが大変で、工場とも連絡が取れず、ニュースにかじりついていたらあの辺りは火災が多くて。翌日の新聞に載った写真にうちの看板が写っていたんですが、でもやっぱり工場はダメでした・・・。幸い従業員はみんな無事で、いったん解雇せざるを得なかったんですが、また絶対一緒に仕事をしようと伝えたんです。 東日本大震災から8年半、現在の気仙沼市 (朝田さん)— 気仙沼に工場を再建できたのは、地元の仲間がみんな「もう一度工場を作ったほうがいいよ」と言ってくれたことが大きかったんです。 みんな気仙沼を愛していて、気仙沼のために、という想いの強い連中で、僕にいろんな情報をくれました。そのおかげで何とかなるかな、従業員の生活や雇用を生み出したいという想いも強くなって、なんとか頑張れましたよ。 (朝田さん)— 何より、メインの塩辛は、気仙沼でないと作れないということが分かったんです。 塩辛は樽熟成で1か月以上寝かせる発酵食品で、うちは函館にも工場があるんですが、函館に移すのはダメでした。やっぱり風土があるんですね、函館は気候が良すぎたんです。そして、「最後は人の手でないとコントロールできない」ってわかりました。職人技の勘所の部分が大きくて、やっぱり塩辛は気仙沼に戻そうと決めました。 土地を探してその年の終わりには場所が決まり、翌年には新工場を稼働させました。それができたのも、やっぱり地元の仲間のくれた情報や応援があったからなんですよね。 (朝田さん) — 両親が気仙沼出で、僕が生まれたのも気仙沼。育ったのは東京ですが、夏休みになるとおじいちゃんおばあちゃんのいる気仙沼に帰ってた。子供のころの記憶は、やっぱり「海」。気仙沼には、大谷海岸という、日本一海水浴場に近い駅がありました。だけど大きくなってからは、ちょっと気仙沼との距離ができちゃったんですよね。 (朝田さん)— でも、一人二人と同世代の若い仲間と知り合って、やつらが地元のためにいろんなことをやっているのを知っていくうちに、だんだん気仙沼が好きになっていったんですよね。 東京って、地元っていう感覚がないんです。だから、友達がお盆や正月に実家に帰る、あの感じがわからなくて、ずっとうらやましいと思ってました。 通ってるとだんだんと気仙沼が自分の田舎みたいになって、仲間に会えるのが楽しみになっていって。今では気仙沼が“僕の地元”です。 (朝田さん)— 気仙沼には面白い人がたくさんいますよ。三陸新報の三浦一樹さんなんて、まさに!です。この人がいたから、今の私がある。そのくらい感謝しています。他にも居酒屋「ぴんぽん」、喫茶店「ヴァンガード」に行くと、いろんな人に出会えると思いますよ。 *三陸新報:宮城県北東部の気仙沼市と本吉郡をエリアとする地方新聞。 *ぴんぽん:気仙沼の穴場居酒屋と言えばここ。海の幸が美味、地元人のぴんぽんラブは特筆に値する。 *ヴァンガード:昔ながらのジャズ喫茶。気仙沼の重鎮が集まるという。 (朝田さん)— 出来上がった商品って、作られた「もの」じゃないですか。でもその裏につくり手の、たくさんの手間ひま、工程がある。それを見せて、わかってもらって販売したい、という想いが僕の原動力。今はリモートで、そこに行かなくても何でもできるけど、それだけでは何かが足りない。最後の一言は言えないし、伝わらない。やっぱり顔を合わせて、目を見て会話する、それが大事だなと、今の時代に特に思います。開発にしても原料にしても、全部現地に行くようにしていて、それは隅々まで知りたい、と思うから。それを伝えたいから。 気仙沼は水産加工の町。例えば北海道は「素材そのまま発信」なんだけど、気仙沼の場合はひと手間かけて加工する。ふかひれが有名なんですよね。塩辛も、2,3週間かけて加工していく技術があって、そのレベルが高くて、中身を知るほどに、いろんな技術が詰まっているんだなあ、と思います。 (朝田さん)— 波座は物産。あえて水産と名乗っていません。メイン商品の塩辛を大事につくりながら、この地のいいものを集めて発信していきたい。だから水産、ではなくて物産 —震災で失ったものから今が生まれた。 コロナで失ったものもあるけれど、 また何かが生まれる。  ▼波座物産のお買い物はこちらから 株式会社 波座物産■創業:昭和45年(西暦1970年)■主な販売品:塩辛などの魚介類加工食品
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