• 魅力再発見!
    懐かしくて新しい
    島根のつくり手を巡る旅

    4月は島根のつくり手をご紹介します!

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    現存する日本最古の歴史書『古事記』にも、数多くの神話の記述が描かれている島根県。北側は日本海に面し、県土の8割が森林からなるほど山深く自然豊かな土地で、人々は古の時代から脈々と独自の文化を育んできました。この地に根ざす個性豊かな産業にフォーカスし、温故知新な島根県の魅力をご紹介します。


    浜田といえば、やっぱりノドグロ!

    ■獲れたての鮮魚のおいしさを閉じ込めて

    長い海岸線が続く島根県。その西部に位置する浜田市は、山陰地方有数の水産都市として知られ、浜田港は全国に13しかない「特定第3種漁港*」でもあります。

    *利用範囲が全国的な漁港のうち、水産業の振興のためには特に重要であるとして政令で定められた漁港。

    なかでも高い漁獲量を誇るのが、いまや高級魚の代名詞ともされるノドグロ。体が赤く、正式名称はアカムツですが、喉の奥が黒いことからその名がつけられました。一説によると、この呼び名は浜田市の漁師が付けたとか。2009年にはノドグロが“浜田市の魚”として認定され、さらに2014年には、全米オープンで準優勝した島根県出身のテニスプレイヤー・錦織圭選手が「ノドグロが食べたい」と発言したことで、その知名度が一気に全国へと広がりました。

    特徴は「白身のトロ」とも称されるほど豊かな脂と上品な味わい。水揚げ自体は日本海沿岸を中心に各漁港で行われますが、特に隠岐島周辺から対馬にわたる山陰沖は脂質に富んだ甲殻類、プランクトンなどが豊富な好漁場であることから浜田市のノドグロは脂のノリが見事で、深く濃い旨味と口いっぱいに広がる甘さが楽しめます。8月から翌年5月に水揚げされる80g以上のサイズのものは「どんちっちノドグロ」とブランド化され、高値で出荷されています。

    一方で、脂質は酸化しやすいという難点も。ノドグロは鮮度が命の魚でもあるのです。

    「魚は鮮度が落ちると旨味成分であるアミノ酸が急激に減少するので、その前に加工することが一番です。私たちは目の前が漁港という地の利があるので、水揚げされたものをすぐに工場に運んで生魚のまま加工することができます」

    こう話すのは、浜田港から歩いて5分ほどの場所に工場を構える「株式会社シーライフ」の代表取締役・河上清志さん。浜田市は干物加工の歴史があり、古くから干物加工場が軒を連ねているなかで、同社は2006年創業と後発組ではありますが「この地で獲れた新鮮な魚のおいしさを広く届けたい」という河上さんの思いによる丁寧な加工技術と素材へのこだわり、そして独創的な企画力で一線を画す存在です。

    創業時から手がけてきた干物加工は主力商品で、取材時も工場では5,000匹のノドグロの干物が製造されていましたが、近年、ユニークな発想力から生まれた新たな商品が売れ行きを伸ばしています。それが、浜田港に揚がった未利用魚を使った水煮缶詰「今朝の浜」。未利用魚とは、規格外のサイズや干物には適さない魚種ゆえに有効活用されない魚のことです。

    「魚のサイズが小さすぎても大きすぎても干物などの加工品に向きませんし、浜田港は豊富な魚種が水揚げされますが、昔は小さな魚屋がまちなかにたくさんあって買い取ってくれていたものの、なくなってしまった今は“ハンパもの”が余るようになっていました。そこで、缶詰として付加価値をつけて商品化することに目をつけたのです」

    “ハンパもの”ゆえに数量は多くは作れませんが、それこそが逆転の発想だそう。

    「数量限定だからこそ、付加価値や希少価値がつきます。手間がかかる分、面倒くささはありますが、大手ではできない小さな会社が生き残る道です」

    ■規格外の魚との出合いは一期一会

    毎朝変わる獲れたての旬の魚を、天然塩のみを使って缶詰にします。一つひとつの鮮魚のうろこや背びれ、内臓を取ってきれいに洗い、ぶつ切りにして缶に詰めたら、蓋をせずスチームコンベクションへ。10分ほど蒸し、その煮汁を捨てることで魚の臭みを取り除きます。これは魚の煮付けを作る際、熱湯をかけてぬめりや臭みを取る工程から得たアイデアだそう。

    「水煮は素材の味がそのまま出るので、醤油や味噌といった調味料の味付けでごまかせません。せっかく生魚のおいしい状態で加工するので、細部まで妥協せずに一工程加えることでワンランク上の商品ができあがります」

    加える塩にもこだわりが。魚は水揚げされた海域と同じ産地の塩が合うそうで、浜田港の海水を汲み上げて作られた地元産の塩を使っています。ミネラルが豊富で塩辛さはなく、まろやかな旨味がある粗塩です。決して安価ではないこの塩を1gと水を加えたら、真空状態で缶に蓋をする機械へ。ここまで全て、一つひとつ手作業で行われます。

    蓋の締まり具合を確認したら、圧力釜に入れて約125℃で40分ほど圧力をかけて完成。高温で高圧をかけるので、缶の中身は骨の存在もわからなくなるほど柔らかくなり、魚のおいしさをそのまま楽しめるうえ、栄養も丸ごと摂取できます。1回で作れる数は160缶。トータルで1日500缶ほど製造することができます。

    「朝、水揚げされたものは5時間ほどで缶詰になります。原料は鮮魚しか使わず、鮮度が落ちる前に加熱しておいしさを閉じ込めるので、獲れたての味が楽しめるのが缶詰の一番の強みです。これ以上おいしくなる製造方法はありません」

    また、河上さんいわく「水揚げされて捨てるものはない」そうで、たとえ5缶でも10缶でも獲れた魚は缶詰にするそうです。

    「小さな機械なので数量は関係ありませんし、いろいろな魚種を集めて一度に作ります。毎日さまざまな魚が水揚げされるのは楽しいですし、そうした魚を缶詰にしている会社は日本にありません。日本初というのが、この仕事の面白さですね」

    ちなみに、今まで意外だったおいしい魚を尋ねると「エボダイやヤガラ」との答えが。ヤガラとは細長く個性的な姿の白身魚で、大きなものは高級魚として扱われますが、小ぶりなものは流通されないため缶詰にしたところ、上品な旨味のある味わいだったとか。なかなか世の中に出回らない珍しい魚との出合いがあるのも、産地ならではの魅力です。

    ■水煮缶でノドグロの丸ごとのおいしさを

    もちろん、未利用魚だけでなく、ノドグロやカレイといった浜田港が誇る魚、アジ、ブリ、サバといった定番の魚の缶詰も作っています。

    「ノドグロは干物や塩焼き、煮付けはよく食べられていますが、水煮はありません。水煮にすると純粋にノドグロの味が煮汁に出ますし、そのまま料理にも使えます。1缶180gというボリュームも、十分食べ応えがあります」

    河上さんのおすすめは、ノドグロの水煮缶を煮汁ごと使った炊き込みご飯。骨も柔らかく、安心して食べられます。取材時は、工場でちょうどこのノドグロの缶詰を製造していました。

    ちなみに、このサイズのノドグロの場合、仕入れ価格が1匹1,000円ほどで、この日は40匹を仕込んで33缶ができあがっていました。「単価から考えるとどうしても缶詰の価格は上がってしまいますが、それだけの価値はある」と河上さんは話していましたが、手間ひまも考えると、1缶1,080円という価格はむしろ良心的といえます。

    なお、缶詰製造は2016年から開始した新規事業ですが、最初から軌道に乗っていたわけではなかったそう。1年間は試行錯誤の連続で、鮮度や0.何mmという機械の調整具合で何度も製造時に缶詰が爆発したり、圧力釜の時間調整が長すぎたり短すぎたりと、何千回も失敗したのだとか。魚種や時期によっては圧力をかけることで缶の中身がなくなって骨だけになったこともあったそうで、県産業技術センターの研究員と1年間かけて試験を繰り返し、料理人からもアドバイスを受け、苦楽をともにした従業員の皆さんの支えもあり、やっと現在のノウハウを得たそうです。

    「いろいろな苦労があったからこそ、経験値を積まないとよいものができないとわかりました。干物も3種類の国産塩を使って無添加で仕上げていますが、酸化防止剤不使用で変色しやすいため、商品の回転率を考えながら製造しています。小さな会社で小回りが効くからこそ、これからも大手にはできない冒険に挑戦していきたいですね」

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    山陰で醸す伝統の旨味。
    個性豊かな醤油蔵探訪

    ■地域に根ざした昔ながらの木桶仕込みによる醤油

    さて、ノドグロの加工は、干物や缶詰だけにあらず。浜田市の東、県中部の広島県境に位置する邑南町(おおなんちょう)で醤油や味噌を造る「有限会社垣崎醤油店」では、特製の味噌にノドグロの粉末をブレンドした旨味たっぷりの「のどぐろおかず味噌」を製造しています。

    邑南町は県内で最も面積が広い町でありながら、その9割近くを山林が占める中山間地域。ハンザケ(国の天然記念物オオサンショウウオ)が多く生息し、とある調査によると町民と同数の数がいるのだとか。夏にはゲンジホタルをはじめとする数々のホタルが乱舞します。

    そんな自然豊かな邑南町で唯一の醤油蔵である「垣崎醤油店」は、大正10(1921)年、廃業した酒蔵と桶を買い取って創業し、以来100年間、変わらぬ木桶による醸造を手がけてきました。薄暗く冷んやりとした蔵の中をのぞくと、杉でできた大きな木桶がずらりと23本。独特の発酵の香りと相まって壮観です。柱や天井、桶にはびっしりと酵母菌が張り付き、酒蔵時代から続く長年の醸造の歴史を物語っています。この蔵付酵母が蔵独自の味や香りを造り出すのです。

    「木桶仕込みは蓋をせず開放状態なので、仕込んでから水分が蒸発し、凝縮したような濃い味の丸みのあるやわらかい醤油ができます。最近、そう感じるようになりました」

    こう話すのは、4代目の垣崎宏次さん。東京農業大学で醸造を学び、醤油を造り始めて今年で10年になるそうですが、その言葉からは発酵の奥深さを感じます。

    土壁の蔵は夏場でも気温が30℃以上には上がらないため、醤油は木桶で1年半から2年、長いものは3年ほどかけてゆっくりと発酵が進むのだとか。その結果、落ち着いたまろやかな味わいになるのです。

    木桶は初代から引き継ぎ、丁寧に手入れをしてきたもの。空になると桶が乾燥して割れてしまうため、醸造が終わったらすぐに次の仕込みをしています。

    「桶を新しくすると醤油の味が変わってしまうので、変えることはできませんね。地元のファンの方においしいといっていただける醤油の味をなるべく変えんように、いつも同じ品質の出荷を心がけています。発酵は目に見えないので、なかなか同じものを造り続けるのは難しいんですけどね」

    ちなみに、垣崎さんによると、島根県は出雲市や松江市を中心に醤油蔵の数が多く、県内に50数社があるのだとか。人口対比では日本で2番目に多いといわれているそうです。「田舎で閉鎖された地域だったことや、島根の流通の悪さによって、今も多くの醤油蔵が残っているのかもしれません」と垣崎さん。昔は地域ごとに醤油蔵があり、それぞれの土地の味を醸していたそうで、邑南町にもかつては何軒もあったそう。

    流通も、大手の醤油メーカー5社が国内シェアの半数以上を占める分、島根県にある小さな蔵は地方色豊かな醤油を生み出すことで、地元の食文化に根ざしてきました。しかも、島根県の醤油蔵は今なお昔ながらの木桶仕込みをしているところが多いそう。現在、日本に流通する醤油で木桶を用いて生産されたものは1%に満たないといわれており、島根県全体の醤油蔵の個性やこだわりを感じます。

    味わいとしては、全県的に甘口の醤油が好まれるそうですが、出雲市や県東部地域では再仕込醤油というドロっとした濃厚な色や味の醤油も造られ、それを刺身につけて食べられているとか。ただ、海から離れた邑南町には再仕込醤油の文化がないため、刺身にも、お浸しや冷奴などにも、さらっとしていて甘くさっぱりとした醤油が使われています。

    ■国産原料にこだわり、麹から全て自社製造

    さて、冒頭の「のどぐろおかず味噌」をご紹介する前に、まずは垣崎醤油店のスタンダードな醤油をご紹介しましょう。地元の人たちに古くから親しまれているのが、甘口の「木桶仕込み」。「この味でないと」という人も多く、取材中もまとめ買いをしていく人の姿が見られました。そして「添加物が少ない醤油がほしい」との要望を受けて最近造られるようになったのが、さらっとした辛口本醸造の「醸魂」。木桶で2年発酵熟成させた深みとコクが感じられる商品です。

    原料の大豆は3年前から全て国産に。一部商品は県産の丸大豆も使っています。以前は外国産の脱脂加工大豆を使っていましたが、「よい醤油は国産原料で造るのが当たり前」という考えから切り替えました。小麦は山口県産です。

    また、以前は醤油の原液である生揚醤油(搾ったまま熱処理などを施していない状態の醤油)を購入して醤油を仕込んでいましたが、現在は全量自社醸造スタイルを徹底しています。仕込み水もかつては井戸水を使用していましたが、枯れてしまったこともあり、現在は天然水を汲みに行っています。

    一方、初代から変わらずこだわり抜いてきたのが、醤油造りの工程で一番重要とされる麹造り。3日間かけて製造します。2016年には麹造りの工場と機械を新調しました。

    「全部自社で造っていることは自分たちの自信にもなるので、社員全員の意見で『やるからにはとことんやろう』と全量自社醸造に変えました。原料から自分たちでわかるので安心安全ですし、仕込みに手間がかかる分、商品に愛着が湧きます。麹を造っているメーカーも少なくなった今は、差別化によって売り込みもしやすくなりました」

    こうして従業員の活発な意見交換から生まれたのが「のどぐろおかず味噌」です。島根県の名産を使った商品開発をめざし、試行錯誤の末に完成したのだとか。ノドグロの風味が広がる甘辛味噌で、温かいご飯や焼きおにぎり、豆腐、きゅうりなどによく合います。ノドグロの粉末は、先にご紹介した「株式会社シーライフ」の加工によるものだそう。地域のつながりも感じられます。

    このほか、醤油・みりん・砂糖と国産ショウガをブレンドし、これ1本で煮魚が誰でも手軽においしく作れる「煮魚名人」という商品も。魚の切り身に「煮魚名人」を浸してラップをかけ、500Wの電子レンジで3分温めるだけで煮魚の完成です。価格も手頃で、島根県の生協で若い主婦層から人気を集めているそう。垣崎さんのおすすめはノドグロの煮魚。島根ならではの郷土の味ができあがります。

    ■この先も変わらない味を守り続けるために

    「全て自社醸造に変えたことでしんどいこともありますし、麹造りをしている間は夜中の管理も大変ですが、陸上の長距離選手をやっていたこともあるので、しんどいことは嫌いじゃありません。ドMなんで(笑)」

    明るい笑顔で、こう自らの醤油造りを振り返る垣崎さん。着用している会社の制服には背中に「醸魂」の文字が書かれています。これは商品名でもあり、2代目にあたる垣崎さんの祖父が晩年に書いた言葉で、同社の社是にもなっています。

    「“醸す魂”の言葉には、醸す人の心の優しさや心意気が込められています。社長である父はだんだんとこの意味がわかってきたそうですが、僕はまだ若すぎて深い意味がわかりません。達観しないと見えてこない世界ですが、目に見えない発酵はイメージが大事ですし、醤油造りは一代ではできないので、木桶を引継ぎつつ、この先、10代、20代と続いていくような製造をしていくことが、これからもずっと目標です」

    新商品も生み出しつつ、伝統の味を守り続けること。その追求こそが、垣崎さんにとっての「醸魂」なのかもしれません。

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    業界に革命を! 低アルコールのスパークリング日本酒

    ■シャンパンの伝統製法「瓶内二次発酵」で造る発泡清酒「雪香(ゆきか)」

    島根県で醸造といえば、日本酒も外してはならない存在です。『古事記』や『出雲国風土記』には出雲神話にまつわる日本酒の記述があり、出雲市で発見された遺跡により、弥生時代には島根県で酒造りが行われていたことが推測されています。これによって、島根県は日本酒発祥の地ともいわれているのです。

    一方で、若者を中心に日本酒離れが進んでいるといわれて久しい昨今。そんな状況に一石を投じているのが、世界遺産・石見銀山(いわみぎんざん)の玄関口に位置する「一宮酒造有限会社」のフルーティーなスパークリングタイプの低アルコール日本酒です。「雪香」は、独自の瓶内発酵技術を用いた発泡性タイプの日本酒で、アルコール度数は5度。まろやかな甘さと酸味のバランスが絶妙で、きめ細かな泡によるすっきりとした飲み口は、普段日本酒を飲まない層からも人気を集めています。

    「シャンパンの製法と同じ瓶内二次発酵の技術を使っていますが、シャンパンはひっくり返して澱(オリ)を取り除くのに対し、『雪香』は澱をそのまま残すことで、うすい乳白色になります。若い人にもっと日本酒を親しんでもらうきっかけになればと開発に取り組んできました」

    こう話すのが、同社社長の浅野浩司さん(写真左)。今やコンビニやスーパーなどでも見かけるようになったスパークリング日本酒ですが、大手のものは炭酸ガス注入方式で製造されているのに対し、「一宮酒造」が瓶内二次発酵で製造ができるのは、低アルコール酒開発に積極的に取り組んでいたグループ内企業のもつ特許を活用しているから。やさしいシュワシュワとした口当たりはとても心地よく、和製シャンパンとよばれる上質な味わいで、2013年には国際味覚審査機構「優秀味覚賞」を受賞しました。

    ■女性杜氏であることより、こだわりの製法に注目を

    「一宮酒造」の創業は明治29(1896)年。醤油蔵から分家して日本酒造りを始めたことに端を発します。浅野社長は婿養子として「一宮酒造」に入り、日本酒消費の減少傾向が続くなか、異業種で働いてきたことを逆手に取り業界の常識にとらわれない新しいチャレンジを続けてきました。低アルコール日本酒は当初、業界内で賛否両論があったそうですが、「とにかく若い世代に親しんでもらわないと業界の未来はない」という強い意志のもと、全国の酒蔵ネットワークの仲間にも相談しながらブレることなく取り組んできたといいます。

    「だからこそ、次第にスパークリング日本酒が世の中に受け入れられて話題になったときはうれしかったですね。この酒をきっかけにして、ゆくゆくは清酒『石見銀山 純米吟醸』などの特定名称酒も飲んでいただけるようなファンを獲得できたらと思っています。今後も新しいことに挑戦していきたいですね。今は娘夫婦が製造を担っているので心強いです。」

    この言葉の通り、現在、杜氏を務めるのは、社長の次女である浅野理可さんです。三姉妹の次女である理可さんが家業を継ごうと決めたのは、高校生になったある日のこと。姉も妹も幼少の頃からやりたいことが決まっている中で、ふと「誰もこの酒蔵を継がなければどうなるんだろう」と考えたときに、家族が大好きだったこともあり「私しかないな!」と軽い気持ちで跡継ぎに立候補したのだとか。

    高校卒業後は東京農業大学の醸造科学科に進学し、卒業後はすぐに実家へ。先代の杜氏のもとで3酒造期にわたって修業をし、日本酒が大好きだった同級生の怜稀(さとき)さんと結婚してからはふたりで「一宮酒造」の酒造りをスタート。4年が経ちました。

    「夫とふたりで初めて酒造りをした年は、ふたり揃って機械の使い方を間違えて、身体中酒まみれになったことも。そんな失敗を毎年思い出し、同じ失敗を繰り返さないように、そして「うまい」と言ってもらえる酒を造ろう!とふたりで誓い合っています(笑)」

    ちなみに、女性杜氏は昔よりは増えたものの、全国的にもまだ多くはありません。しかし、理可さんからは決して女性杜氏であることを自社の酒蔵の売りにはしない、酒造りへの真摯な姿勢を感じます。

    「女性杜氏だからと取り上げていただくのはうれしいですし、力仕事がメインなので女性の杜氏や蔵人がそう簡単に増える世界ではないかもしれませんが、そうした“女性だから”ではない部分で注目されるような状況に変わっていってほしい思いもあります」

    そう話すこだわりのひとつが、3~4日かけて造る麹。「一宮酒造」では、安価な普通酒から高級な大吟醸まで全てに1から手作業で製造した麹を使っています。35℃ほどに保った麹室(こうじむろ)で2時間ほど汗を流しながら行う、製麹作業は大変で、近年は機械化されている蔵も多いそうですが、理可さんは手作りであることを重視しています。

    「酒造りで麹が一番大事だといわれ、それが酒の味にもつながっていると考えています。そこで妥協せず、時間も労力もかけて麹を造っています」

    麹菌を繁殖させるためにお米を一面に広げていく作業は地道で、室内も暑いのですが、理可さんにはこの仕事が向いているそうで、ほかの蔵人よりも「自分が一番うまい」と自負しているのだとか。酒造りは力仕事が大変なものの、こうした繊細な部分は女性であってよかったと思えるところだといいます。

    ■日本酒の魅力を広め、「おいしい」がやりがいに

    こうした理可さんのこだわりの背景にあるのは、「なんとか同世代にも日本酒の魅力を知ってもらい、広めていきたい」という思いです。

    「東京から地元に帰ってきて友だちと飲んだときに、注文するものがカクテルばかりで衝撃でした。でも、これが現実かとわかったんです。ただ、私が日本酒を造っていることで友人たちも興味をもってくれるようになりましたし、特に『雪香』は飲んでくれる友だちも増えました。このように、若い世代である自分が酒造りをしていることで一人でも多くの同世代が『飲んでみようかな』と思ってくれるなら、私が造っている意味があるのかな」

    香り豊かな島根の食用バラ「さ姫」の花びらを使った日本酒「薔薇姫」も、こうした思いから生まれたバラのリキュールです。ぜいたくなバラの香りと酸味と甘みのバランスがよく、着色料・糖類は一切使用していないため、ロゼワインのような色と味わいは天然由来によるもの。日本酒が苦手な人でも飲みやすいさわやかな風味です。

    このように自分が携わったものを飲み手に届け、「おいしかったよ」といってもらえることは、このうえない幸せだと話す理可さん。

    「その言葉をいただくまでは長い時間がかかりますし、つらいこともたくさんありますが、『おいしい』といっていただけると、今までやってきてよかったと思えます。自分でつくったものの反応を直接見られるのは作り手の醍醐味。だからこそ、大変な道ではありますが、生まれ変わっても酒造りの道に入るだろうな(笑)」

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    宍道湖(しんじこ)のシジミは漁獲量も保護環境も日本一

    ■専用の道具を使ってやさしく引き上げ、選別も丁寧に

    島根県の特産といえば、シジミも欠かせません。県東部に位置し、周辺を松江市や出雲市に囲まれた宍道湖は、日本一のヤマトシジミの産地。全国漁獲量の4割以上を宍道湖産のシジミが占めているのです。豊富な採捕の理由が、海水と淡水が混ざり合う「汽水(きすい)」であるということ。生物の生息にとって豊かな生育環境となり、粒が大きく肉厚なシジミが育つほか、シラウオやコイ、うなぎといった魚ものびのびと成長しています。

    現在、シジミ漁師は293名。早朝、宍道湖に船の音が響きわたると、シジミ漁のはじまりです。各漁師が自分なりに工夫を加えた「ジョレン」とよばれる道具で湖底にいるシジミをかき獲っていく様子は、宍道湖ならではの風景。基本的に操業できるのは1日3時間で、冬場は8〜11時、4月は7~10時、5月からは6~9時など、季節ごとに定められています。時間だけでなく、採捕量や休漁日なども細かく規定されているのは、限りあるシジミの資源を保護し、将来にわたって持続的に漁獲するため。保護区(禁漁エリア)もあり、漁業権は主に先祖代々受け継がれていることから、新規参入は難しい業界です。

    「俺の竿の角度と、他の人の角度を見ておいて。浅いところと深いところでも角度が違うから」
    こう話すのは、2011年からシジミ漁を始めた錦織淳さん。不安定に揺れる小型船上で、足で舵取りやエンジン調整をしながら、両手を使って巧みにジョレンを操作していきます。竿の角度を見ると、湖底に対して垂直に立てているようです。

    「竿の角度は人それぞれだけど、俺は垂直に立てて湖底のジョレンを平行に動かしています。斜めに角度をつけるとジョレンのカゴや爪で湖底のシジミを潰しちゃったり、爪の刃が傷むんじゃないかと思うので、角度をつけずにジョレンを湖底で這わせることで、そのままシジミをさらっていくイメージ。ここは泥がやわらかいから、すーっとすくってやさしく捕れているんじゃないかな」

    10分ほど経ってから水面に引き上げた錦織さんのジョレンには、大粒のシジミがゴロゴロ! これを船上で2L、L、M、Sとサイズごとに選別し、小さなSサイズ(夏場はMサイズも)は資源保護のために再び湖へと戻します。1日の採捕量は1人約90kgまで。錦織さんは、この手掻きの漁を時間内に3回繰り返します。

    漁場はだいたい決まっているそうですが、一度ジョレンをおろして手応えがない場合は移動するそう。なお、錦織さんのジョレンは5年以上使っているもので、引き上げがうまくない漁師は爪の一部だけが削れてしまうそうですが、錦織さんは均等に削れています。ただ、錦織さんは力を入れて引き上げていますが、さらにベテランの漁師は角度と速度で引き上げるため、力を使わずに重いジョレンを持ち上げることができるのだとか。

    帰港後は自宅に戻ってシジミの選別作業へ。選別機で大きさを分け、地面とこすりあわせて音を聞き、身の入っていない貝を選り分けていきます。

    「中身がないのは軽いので転がりが速いし、軽い音がするんです。地面に叩きつけると音の違いがよくわかりますが、そうするとシジミが傷むんじゃないかと思って、あまり手をつけないように音だけシビアに聞き取っています」

    こう話しながら、手際よく選別していく錦織さん。特に寒い2~3月は死んでしまっているシジミが多いので、何度も慎重に分けていきます。この漁師の選別シーンを見せてもらえることは滅多にないそうで、貴重な機会を得ることができました。

    ■念入りなシジミの選別と、干しイモの新規事業

    こうしてそれぞれの漁師が選別を終えたら、問屋が取引のある漁師宅を回ってシジミを買い付けます。そして、問屋の工場で再び選別が行われるのです。

    「生のシジミの出荷に関しては、あまりシジミに負担をかけないように漁師さんから買い付けてきた状態で洗浄機によるシャワー洗浄をし、最小限の工程で洗って規格ごとに分けていきます」

    こう話すのは、加工会社「有限会社コクヨー」の板垣崇史さん。同社では、宍道湖で獲れた新鮮なシジミを生きたまま全国各地に出荷しているほか、冷凍加工品の出荷も行っています。

    冷凍は念入りな処理が特徴。まずは砂抜き水槽に一晩(15時間)浸けて砂を抜きますが、時間と塩分濃度、水温が重要で、時期によって調整しています。そして、砂抜きが終わったらランダムに抜き取り、実際に湯がいて5名以上の従業員で検食します。

    そのうえで、シジミに負担をかけて衝撃を与えるハードな洗浄へ。ドラム式の冷凍シジミ専用洗浄機に入れ、ドラム缶内で落下させる構造で木の板にシジミを当て、死んでいるシジミを開かせるのです。

    さらに水の中にシジミを入れ、高いところから何回も落下させて叩きつけ、死んでいるシジミを判別します。

    「ここで死んだシジミが残ってしまうと異物になってしまうので慎重に選り分けますし、見分けがつきにくい木の実や石などもはじきます」

    そして金属探知機を使っても異物をチェックし、シャワー洗浄をして脱水したら、最後にもう一度、別の担当者が選別して、ようやく冷凍庫へと運ばれます。冷凍加工においては、選別と検品が最も大事な作業なのです。

    「冷凍の選別は12~3回繰り返します。もちろん集荷時も仕入れ部で選別しているので、そこからはじまり、各工程でも選別していきます。最初は死んでいなくても、時間が経つにつれ弱ったシジミが口を開くので、何度も確認します。それでも自然のものなので、どうしても残ってしまうことがありますが、日々100%をめざしています」

    ちなみに同社では、シジミなど水産物の不漁も踏まえ、リスクヘッジのために近年は干しイモ(紅はるか)の製造にも力を入れています。ポイントは、独自のキュアリング貯蔵。

    サツマイモを皮付きのまま蒸気に当て、皮下組織にコルク層を作ることで、収穫時についた傷を自然治癒(キュア)させる方法です。そして断熱性能を高めた貯蔵庫で13℃まで温度を下げて加湿すると、甘味が増し、長期保存も効くようになって通年の出荷が可能になります。茨城や九州ではよく知られる貯蔵方法ですが、島根県で取り入れている会社はほぼないのだとか。売れ行きも好調で、2021年8月には新工場も完成予定。今後はさらに力を注いでいきます。

    「どうしても自然相手であるシジミは漁獲できないと始まらないので、今後はシジミとサツマイモの2本柱で考えていきます」

    ■汁物だけじゃない。おいしいシジミの食べ方

    さて、再びシジミのお話。おすすめの食べ方を伺うと、錦織さんからも板垣さんからも「やはりすまし汁や味噌汁」との答えが。シジミは水から煮るのがよいそうで、ほかにシジミご飯やパスタ、蒸し焼きもおいしいのだそう。また、錦織さん曰く、2Lの大きなサイズはトマトソースとガーリックで炒めてイタリア風にすると、最高の酒のつまみになるのだとか。2Lサイズを砂抜きしてから七輪の網に乗せ、コロコロ転がして軽く熱を入れてもおいしいといいます。

    「宍道湖は塩分濃度と真水のバランスがちょうどいいのか、ほかの地域に比べて安定した味が楽しめますし、だいたい水深2~3mに生息しているので、湖底の酸素濃度も関係しているのではないでしょうか」(板垣さん)

    なお「有限会社コクヨー」では宍道湖全体を地区ごとに分け、トレース管理をしているそう。採捕場所で泥臭さや匂い、味、風味や色味が変わってくるそうで、それによって砂抜きの時間や水温を変えているそうです。

    サイズによる味の違いはないそうで、時期としておいしいといわれているのは、8月の土用の丑の日前と、身が引き締まる1~2月。ただ、それぞれ好みがあるので、錦織さんは「1年中、旬だと思っていいですね」と話します。

    様々な栄養素が含まれるのもシジミの魅力。錦織さんはかつてお酒が飲めなかったそうですが、シジミ漁師になって毎日すまし汁を飲むようになって肝臓が強化されたのか、すっかりお酒好きになったのだとか。では、先にご紹介した「一宮酒造」の日本酒とシジミ料理の組み合わせなんていかがでしょうか。

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    江戸時代から地域に息づく茶の湯文化

    ■独自の茶の湯文化が育まれてきた歴史

    島根県を訪れて驚いたことのひとつが、どの会社を訪ねても必ずお茶が出てきて、そのお茶のおいしいこと! そう、出雲・松江地方は全国有数のお茶の消費量を誇り、上質なお茶を消費する地域として知られています。家庭でも会社でも、10時と3時の休憩時間にはお茶を淹(い)れたり、たてたりして飲む生活習慣が根付いているのです。まさに、好きこそものの上手なれ。暮らしに溶け込んだお茶への親しみが、おいしいお茶の淹れ方、たしなみ方へとつながっているのでしょう。

    その茶の湯文化の礎を築いたのが、大名茶人として知られた松江藩7代藩主・松平治郷(はるさと)。不昧公(ふまいこう)の名でも知られています。藩主として治世にあたるとともに、藩内に茶の湯を奨励したことから庶民までお茶を楽しむ文化が伝わり、今なおその風習が地域に息づいています。

    「小さな器で何杯も注ぎ足しながら、縁側や茶の間でお茶を飲む風習が根付いているのは、出雲ならではだと思います。小さな湯飲みは、お客様のお茶の減り具合を常に気遣わなければなりません。こうした人に対する思いやりが出雲人ならではですね」

    こう話すのは、明治44(1911)年創業の老舗茶屋「株式会社茶三代一(ちゃさんだい)」代表で4代目の三代朱美さん。昔はこのような茶の湯道具と抹茶のセットがこの地方の嫁入り道具の定番だったそうで、各家庭には茶びつもいくつもあったそう。

    「島根県は大きなお茶の産地ではありませんが、茶道を愛した不昧公が茶の文化を広げたことで、一説によると農家の方は田んぼ作業の合間に畦道で抹茶を飲まれていた風習もあったとか。それほどまでにお茶を飲む文化が伝わり、その環境のなかで各茶業者の茶匠が技を磨き、自分たちにとって最良の味と香りのためにブレンド技術を磨いてきたといえます」

    ■全国の名産地の茶葉をブレンドする技術力

    「茶三代ー」でも、毎年新茶の時期になると全国の産地から毎日何十種類もの茶葉が届き、茶匠がひとつずつ確認し、前年の新茶を思い浮かべながらブレンドしているのだそう。

    「それぞれ違う産地や味わい、香り、色の茶葉をブレンドしたらどうなるかを知識と経験値から編み出し、毎年変わらない味に仕上げていきます。新茶といっても、4月と5月の収穫時期の違いだけでも気候による芽の出方や成長具合が変わりますし、やはり自然が相手ですので、農産物として茶葉も価格も毎年変動します。それを鑑みながら、同じ価格と品質でお客様にお届けするのは非常に難しことでもあります」

    こう語るのは、「茶三代一」茶師の今岡和宏さん。そのときどきによって異なる茶葉の質を見抜きながら、配合を変えることで変わらぬ味と品質を保っているのです。その方法は、茶葉の色を見て、握って手触りを確かめ、香りを嗅いでいきます。今岡さんは全国各地の10種類のお茶の手触りと香りから産地を当てたり、実際に試飲をして産地を当てる全国茶審査技術競技大会にも出場しており、5段を取得。この道8年、腕を磨いてきました。8年目の今岡さんの成長を、この道38年の長迫工場長が見守ります。

    「何千種類もある茶葉をうまく組み合わせ、ブレンド後もしっかりと味と色と香りを確認し、トライ&エラーを繰り返しながらひとつの結論を導き出します。当社は全国各地の良質な産地のお茶をブレンドして商品化していますが、私が知っている茶葉もほんの一部。日本各地にはとてつもない種類のお茶がありますので、いかにブレンドして当社のオリジナル商品に仕上げていくか、日々悪戦苦闘しています。産地・品種・製法、その3つをいろいろな角度から見つめ、無限大のパターンからおいしいお茶をブレンドしていくことが、茶師としての醍醐味です」

    なお、島根県はお茶の大産地ではない代わりに、各メーカーは名産地から茶葉を取り寄せて独特のブレンドで仕上げ、オリジナル商品を生み出していく力が長けているのだとか。一方で「茶三代一」では地産地消も考え、流通量は多くはないものの、有機栽培などに取り組む島根県産の茶葉も取り扱っています。

    「細々ながらも県内に特徴あるお茶作りをする農家はたくさんあるので、同じ地域で働いている者として、地域のお茶を絶えないように支え合っていくのも我々の使命だと思っています」

    ■忙しない日常を離れ、お茶を淹れるということ

    しかし、お茶を飲む文化が根付く島根県でも、今はコーヒーや紅茶、ハーブティーなど飲み物の選択肢が増え、お茶も茶葉で淹れるより、若い世代を中心にペットボトルやティーパックへと変化しています。それでも「お茶を淹れる文化は身近なものとして忘れないでほしい」と三代さん。

    「お茶を淹れる一つひとつの所作や時間は自分自身を振り返るひとつの過程のような気がしますし、お湯の温度が熱いとお茶が渋くなったり、ゆっくり冷ますと甘くなったりと、お茶を待つ時間が心のゆとりにもつながります。それが心身のバロメーターになって、お客様にとっては最高のおもてなしになります。そのお茶の魅力を感じていただける方を増やしていき、煎茶や抹茶がもっと身近になるように、これからも努力していきたいですね」

    最近ではフィルター・イン・ボトルなど簡単にお茶が淹れられるアイテムも揃い、堅苦しいイメージがある抹茶も、雑貨屋でお洒落な茶筅が販売されるようになりました。特別な日でも日常でも、お茶を楽しめる道具が気軽に手に入るようになっていることから、そうしたところからお茶に親しんでもらえるのもいいと話します。

    「お客様からよく『祖父と一緒に飲んでいたお茶が懐かしい』といった思い出話を伺います。お茶を通じて、そうした時間を大事にする気持ちを皆さんに届けていきたいですね。小さなことでよいので、心に届くことをお茶を通じてやっていきたいと思っています」

    昨年、社長に就任したばかりという三代さんの表情からは、決意とも取れる情熱を感じました。

    ▼茶三代一でお買い物▼

    今回、島根県の数々のメーカーを訪ね、まさに故きを温めて新しきを知った取材となりました。そして、出会った皆さんが地元を誇りに思っていることが存分に伝わってきたこともまた魅力的でした。そんな島根県に思いを馳せながら、自分なりの産地直送、楽しんでみませんか。

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